Last Updated on 2023年10月1日 by 海外勤務のすすめ
昨今ビジネスハブとして急速に成長するドバイ。出張で訪問される方も随分増加していると思います。
ドバイは国際都市であると同時にイスラム圏でもあり、出張経験の豊富な方でも他国とは勝手が異なる場合もあります。今回、ドバイ生活経験のあるBushraさんに、日本人出張者が注意すべきトラブルと、ドバイ出張時のおすすめレストランをまとめて頂きました。ご参考になれば幸いです。
この記事を書いた人
Bushra
イラン渡航歴3回、 国立大ペルシア語専攻卒、イランへの留学・ホームステイ経験あり。 現在は、イランとはペルシャ湾を挟んで対岸に位置するドバイ在住。 中東湾岸諸国を相手にビジネスする日々を送っております。
目次
1.交通について
現地で交通手段を自己手配する必要がある方は、タクシーを手配することになります。ドバイは車社会のため、たとえ距離が短くても車じゃないと行けないアクセスになっていたり、また夏は酷暑で屋外を5分も歩けなかったりすることから、基本的にはタクシー移動をされることになります。
タクシー運転手の中には、住人ではない出張者だとわかると、わざと遠回りする人がよくいます。対策として、自分の携帯でGoogle MAPを開きながら乗ると、牽制の効果があります。
いっそのこと配車アプリのUBERやCareemを使う、というのも大変オススメです。ドバイのUBERは、通常クラスでレクサスが配車され、大変快適です。
メトロに乗る場合は、男性は女性専用車に間違って乗らないこと(日本より数倍厳しい目で見られます。罰金有)、車内で飲食をしないこと(こちらも罰金有り)、に気をつけてください。
2.アルコールについて
ドバイは国際都市である以前に、イスラム教の都市であることを、私たちは忘れてはいけません。外食で酒類提供がされるのは基本的にホテル内にある限られたレストランのみ。販売店も限られていて、且つ、リカーライセンスと呼ばれる酒類購入ライセンスを保有する人しか購入することができません。よって、出張者や旅行者の皆様は、ドバイ到着時に空港の免税店に立ち寄り、自分が飲みたい分のビールやワインを購入してくるのがオススメです。
このような街で、公共の場で飲酒したり、泥酔したりすることはご法度。泥酔して街を歩いていたら、最悪の場合逮捕されてしまいます。日本人社会のお付き合いなどもあるかと思いますが、ドバイは日本ではないことを肝に命じ、節度ある行動をとるようにしましょう。
3.ラマダン月について
ドバイで最もイスラム教を感じるのがラマダン月ではないでしょうか。断食月であるラマダン月は、イスラム教徒の方々は日中の飲食を断ちます。ただし、外国人居住者が大多数を占めるドバイでは、多くの飲食店がカーテンを閉めるなどの対策をした上で日中も営業しているため、飲み食いに困ることはありません。しかし、人目につく場所で飲食をすることは、イスラムに対する侮辱となりますので、やってはいけません。
ラマダン月は不便だと感じられるかもしれませんが、実はこの期間は各ホテルが競い合って、イフタールと呼ばれる豪華な夕食メニューをお得に展開していたり、セールがあったりと、異教徒にとっても楽しめる側面があることを付け加えておきます。
4.ビザ
日本人の場合、UAEにはビザなし(アライバルの観光ビザ)で30日間滞在することができます。ただし、UAEを複数回出入りする人は要注意!実はこの観光ビザはマルチプルビザ。簡単にご説明しますと、30日という期間は、出国によってリセットされません。例えば、UAEに5日滞在した後に出国、数日後にまたUAEに帰ってきたら、残日数は25日です。30日ではありません。
日本からの出張者の皆様におかれましては、近隣の湾岸諸国をまとめて訪問するためにUAEを出たり入ったりすることが多々あるかと思います。そのような場合には、うっかり滞在可能日数をオーバーすることがないよう、是非この点に注意してください。
筆者はこの制度を知らず、出入国のたびに30日が毎回付与されると思っており、オーバーステイしてしまったことがあります。幸い僅か数日分しかオーバーしておらず、空港で罰金を支払って事なきを得ましたが、空港警察のオフィスのドアを叩くのは二度としたくない経験です。
尚、このような制度は急に変わることがありますので、詳しくは、在ドバイ日本国領事館Webサイトなどで最新情報を確認しましょう。
在ドバイ日本国領事館 http://www.dubai.uae.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
5.夜のお店と男女交際
夕食の後はちょっと夜のお店に行くのが楽しみ・・・という男性出張者さん。敢えて触れますと、イスラム教の国であるドバイでも、表立ってはありませんが、そのようなビジネスは存在します。車の窓にはセクシーな女性の写真が載ったマッサージ店のカードがたくさん差し込まれますし、少しネット検索するだけでも、女性が待機するバーなどが見つかるかと思います。
ただし、ここはイスラム教の国。どうか慎重にお願いします。本来イスラム教では婚前交渉がNGなので、逮捕や、最悪の場合勤務先企業に打撃を与えます。ここで詳細を書くことはいたしませんが、トラブルにならないように慎重に行動してください。
筆者は女性ですが、丈の短いスカートでホテルに入っていくだけで、風俗嬢だと思われたらしく、誰の部屋を尋ねるつもりなのか問い詰められたことが何度もあります。そのくらい慎重な国です。
一昨年は、日本人の未婚のカップルが、ビーチに停めた車の中で酒に酔った状態で性的関係を持っていた罪で現行犯逮捕されています。このような違反のフルコースをする日本人がいたことはとても恥ずかしく、悲しく思います。このような暴挙は絶対にやめましょう。
皆さんのドバイ出張時のご参考になれば幸いです。
参考:ドバイ駐在者必見!現地で接待、食事会に使える人気のレストラン トップ5
6.ドバイでの会食におすすめのレストラン
出張先での会食や簡単な食事会はつきものですが、日本人におすすめの現地レストランは探すのも大変ですよね。
ここでは5つのおすすめレストランをご紹介します。
UAEはイスラム教の国であるため、お酒は限られた店舗でのみ提供されていますが、日本式の食事会・接待にはお酒が欠かせないシーンが多くあるかと思いますので、酒類提供ありのお店からピックアップしました。それでは、ご覧ください!(※記載の料金は、ディナー一人あたり、お酒を軽く飲んだ場合で計算しております。)
1.TOMO(和食)
URL: http://www.tomo.ae
ディナー一人あたりの予算:25,000円
ピラミッド型の美しいラッフルズ・ホテルの最上階に位置する和食店。安倍首相が中東行脚の際に使用されたこともあるレストランで、ドバイのみならず、中東地域全体を代表する和食店です。
オススメは、日本から毎週空輸されるお魚で握られたお寿司。それを目当てに寿司カウンターに通い詰める日本人駐在員も多数。
プロフェッショナルな日本人スタッフがきめ細やかな対応をしてくださるため、大事なシーンに選ぶならこのお店。ビジネスパートナーをおもてなしするのに最適な個室もあり。和食が恋しい日本人にとっても、また、外国人のお客様との商談にも、安心してご利用いただけます。高層階のため夜景も綺麗 !
2.KIKU(和食)
URL: http://www.kiku-dubai.com
ディナー一人あたりの予算:12,000円
ル・メリディアン・ホテル内にある和食店。ドバイ国際空港に近い立地のため、深夜便の日本行き飛行機に搭乗される前に訪れるのにもピッタリ。雰囲気は、前述のTOMOよりは比較的カジュアルで、居酒屋的なメニューが四季折々取り揃えられています。
肩肘張らずに仲良くなりたい食事会や、社内の仲間で飲みに行くにはここが最適かもしれません。掘り炬燵式の個室が複数あります。同じホテル内にはバーやシーシャカフェなど深夜まで営業するお店がありますので、二次会への以降もスムーズ。
3.HANABI(和食)
URL: http://asianahoteldubai.com/hanabi/
ディナー一人あたりの予算:7,000円
日本人御用達アジア系ホテルとして有名なアシアナ・ホテル内にある和食店。前述のTOMOやKIKUに比べるとぐっとカジュアルです。こちらも個室がしっかり用意されています。このお店はカラオケ店を併設しており「ドバイにいながら日本式の二次会なだれ込み」ができるという点が、他に類を見ない条件のため、日本人に人気です。
4.Thiptara(タイ料理)
URL: http://www.addresshotels.com/en/hotels/palace-downtown/dining/thiptara
ディナー一人あたりの予算:15,000円
ダウンタウンのパレスホテル内にあるタイ料理店。ここは何と言っても景色が最高。テラス席では、世界一高いビル・ブルジュハリファを背景に、ドバイ・ファウンテン・ショー(噴水)を間近に眺めながら食事をすることができます。ドバイの外からいらしたお客様に、これぞドバイ!な景色を心ゆくまで堪能していただきたい、という場面にぴったり。印象深い食事会になること間違いありません。
お食事は日本人の口にあうタイ料理。見た目も美しく華やかな盛り付けで、気分が上がります。カクテルなども充実しており、お酒の味も間違いなし!
5.Royal China(中華)
URL: http://www.royalchinadubai.com
ディナー一人あたりの予算:15,000円
ドバイの金融地区Dubai International Financial Centre内にある中華料理店。赤と黒を基調にした高級感ある内装で、エグゼクティブな接待にもぴったり。通常のテーブル席、円卓を回すタイプのお席、バーカウンターがあります。個室は10人規模向けの大きめのお部屋が1室。
金融地区という土地柄、パリッとスーツで決めた世界各国の一流ビジネスパーソンが訪れます。本格中華の他、お手頃価格の飲茶系メニューも豊富で、実は気軽な日頃のランチにも大活躍。使い勝手のよいレストランです。
いかがでしたか?
ドバイで素敵な時間が過ごせるよう、レストランにも拘りたいものです。
ドバイ出張時の是非ご参考になさってください。