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渡航準備

駐在者がリアルに後悔する、海外赴任前に「準備しておけばよかった」こと3選

Last Updated on 2023年10月1日 by 海外勤務のすすめ

この記事を書いた人

西原タオル

ライター・編集者。東南アジア各国で約9年間、日系企業のサラリーマンとして駐在生活(シンガポール、マレーシア、ベトナムなど)。現在はフリーランスの「何でも屋」に。

海外赴任前にあれもこれもと買い揃え、準備万端で渡航したはずなのに、現地生活が始まってから「あれやっとけばよかった…」と思うことが多かれ少なかれ出てきます。

ある程度は「仕方ない」と割り切ることも大切ですが、「しとけばよかった」ことを知っておけば、事前の対策は立てやすいもの。

海外赴任経験者たちから聞いた、そんな「しとけばよかった」意外なこと3つをご紹介。しっかり準備してみましょう。

1.クレジットカードをつくっておく

日常生活に欠かせないクレジットカードは、すでにお持ちの方がほとんどでしょう。

でも、海外生活の前に枚数をプラスしておいたほうがいいこともあるようです。

1−1.海外でクレカ作成は苦労する

20代のHさんが海外赴任時に持っていたクレカは、学生時代に店頭で勧誘されるがままに作った家電量販店のポイントカード一体型の1枚だけでした。

それまで海外旅行もその1枚で十分だったのですが、ある時、スリに遭いクレカの入った財布を盗られてしまいました。

クレカはすぐ停止しましたが、これで手元のクレカは1枚もありません。

「現地で作ればいいや」と銀行に向かったものの、クレカ発行には「在留ビザ」に加え、「会社役員であること」や「高い年収額」を要求され、どちらの条件も満たせないHさんはクレカなしになってしまったのです。

銀行口座の記録や信用履歴がない海外では、外国人は簡単にクレカは作れないのです。

海外では銀行のキャッシュカードに「デビットカード」の機能があることがほとんどですが、これは買い物利用と同時に銀行口座から買物額が引かれるもので、クレカのような信用力はありません。

ホテルや飲食・物販店のなかには、デビットカードが使えない店も多いのです。

海外赴任前に、クレカを複数枚を用意していったほうがいいでしょう。

なお、作った複数枚のカード、一つの財布に全部入れておくような、1か所だけにしまうことは止めて下さい。

全部同時に失くしたら、複数枚作った意味がなくなります。

普段使いと別の財布や、金庫を用意して下さい。

1−2.おすすめブランドはMastercard

クレカを作る時、国際ブランドのVISA、Mastercard、JCBなどを選びますよね。

日本ではVISAが人気ですが、東南アジアなどでは、Mastercardのほうが人気があるんです。

なぜなら、VISAのほうが加盟店手数料が高いと言われており、お店やタクシーはMastercardを歓迎するため。

VISAが使えないお店も意外と多いのです。Mastercardを持っていなければ、ぜひ作っておきましょう。

1−3.日本でのクレカ必須手続き

海外渡航前、予備クレカの作成だけでなく登録情報にも注意しましょう。

まず「住所」は実家などに変更を。

カードの更新時、新カードが受取人不明になってしまうと、失効してしまいます。

そして、明細書は郵送ではなく「Web明細書」に変更を。

こちらも宛先不明が続くと、カードが失効してしまいます。

2.生命保険やがん保険に入っておく

海外に赴任して1年以上になる方から「入っときゃ良かった」とよく聞くのが保険です。

入院や外来診療を補償する海外旅行保険などは会社で加入していますが、未加入を悔やむのは生命保険です。

2−1.若い赴任者も生保は検討しよう

20代から30代前半の若い駐在者にとっては生保と聞いてもピンと来ないかもしれません。

でも、結婚したり、子どもが出来たりしたら、大黒柱の自分に万が一のことがあったときのために、生保加入を考えるのは当然。

赴任当時は独身で「1〜2年もしたら帰任」と思っていたところ、思いのほか海外赴任が長引き、その間に現地で出会った日本人または外国人の異性と結婚して子持ちに…なんて事例も多いのです。

もちろん海外各地に生保商品はあります。

ただ、在住外国人は加入条件が厳しく、保険料も同水準の日本の商品に比べると高額です。

ライフネット生命など、ネット系生保の掛け捨て型商品は保険料がとても手頃なので赴任前に入る価値ありです。

2−2.がん保険も検討の余地あり

生保のほかに「入っておけば…」と海外赴任者から聞くのが、がん保険です。

がんの罹患や死亡は60歳以上から急増しますので、30〜40代でのがん保険加入は考えないのは仕方ないかもしれません。

でも、やはり赴任が長引くと、それは自身の加齢も意味します。

海外赴任中にがんなど重大な病気が見つかった場合、ほとんどが帰国しての治療を選択すると思います。

もしがん保険に加入していたら、帰国後に高額な高度先端治療を利用できるなどのメリットがあります。

がん家系の方やアラフォー以上の方は、がん保険加入も赴任前にチェックしてみましょう。

なお、生命保険もがん保険も、加入時に日本在住であれば、海外赴任後も掛け金さえ払い続ける限り、失効することはない商品がほとんどです(詳細は各保険会社に確認して下さい)。

3.マイナンバーの取得

マイナンバー(個人番号)制度はもちろんご存知だと思いますが、海外赴任前にちゃんと取得してますか? 

2015年から開始されているものの、2021年現在の普及率は国民の4割にも満たないとか。

見えない権力に管理されているようだと嫌悪感を持つ方も多いでしょうが、海外赴任者は取得しておいたほうがいいようです。

3−1.マイナンバーは海外送金に必須

マイナンバーの目的の一つに、「課税対象となる資産の把握」があります。

金融口座をマイナンバーで紐付ければ、個人資産が即時に把握できますからね。

そして、税務当局が監視の目を光らせているのは、海外への「資金隠し」。

隠すつもりはなくても、海外への資金移動の実態を把握するため、税務当局はマイナンバーと金融口座の紐付けを義務化しようとしています。

海外赴任して現地に銀行口座を持つと、(こっちは利子高いし、日本の貯金をこっちに移せば資産増えるんじゃね?)なんて思う人も多いはず。

また、投資目的で現地の手頃な不動産や、魅力的な金融商品を買いたくなる方もいます。

その資金を日本から海外へ送ろうとしたとき、マイナンバーを日本の口座に登録していないがために、送金できなかった事例が増えているのです。

慌ててマイナンバーを取得しようにも、海外で生活し始めてしまうとこれが難題。

一時帰国時にわざわざ住民票登録をするなどの手間がかかってしまいます。

海外赴任前に取得し、金融機関に登録しておきましょう。

さらに、海外からの送金受付でもマイナンバー登録を要求する金融機関が増えています。

海外赴任で現地口座に貯めたおカネを、帰任時に日本へ送金できなくなっちゃうかも知れませんよ。

3-2.銀行口座が維持できなくなる?

マイナンバーがないと、できないのは海外送金だけではありません。

日本の口座そのものも維持できなくなる可能性があるんです。

実は、日本の銀行の多くは、口座開設と維持は「日本在住の方のみ」と明示しているんです。

海外赴任時でも口座を維持する条件として「マイナンバー登録を求められた」と言われた駐在員も多くいますので、登録しておいたほうが無難です。

4.まとめ

海外赴任してから「来る前にやっておけば良かった」と思うポイント3つをお伝えしました。

クレジットカード、保険、そしてマイナンバーの取得と登録。

おカネと健康のため、しっかり準備してから海外赴任先に出発しましょう。

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