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帰任関連

海外帰任時の引越し 家具は持って帰るべき?荷物の選別と見積もりのコツ

Last Updated on 2023年10月1日 by 海外勤務のすすめ

この記事を書いた人

西原タオル

ライター・編集者。東南アジア各国で約9年間、日系企業のサラリーマンとして駐在生活(シンガポール、マレーシア、ベトナムなど)。現在はフリーランスの「何でも屋」に。

海外赴任が終わって日本への帰任が決まったら、まず考えるの引っ越しのことですよね。

身軽にやって来たはずなのに、数年の海外生活で、あれよあれよと荷物が増えているはず。

荷物はなにを持ち帰るのがいいのか、引っ越し費用は予算内に収まるのか…そんな引っ越しにまつわる心配ごとを解決するコツを伝授します。

1.引っ越し荷造の選別のコツ

見積もりと同じく、引っ越しでとても重要なポイントが荷造りです。

ダンボールに「どうやって詰めるか」も大切ですが、それ以前に「何を詰めるか(持って帰るか)」を決めるのが重要。

見積もり前に荷造りするアイテムをしっかり見極めておけば楽ですよ。

1−1.家具〜環境変化に耐えられる?

帰任の引っ越しで少なからぬ人がはまるトラップとも言うべきアイテムが「家具」です。

海外各地には、日本にはないテイストのデザインや木材の家具があります。

現地で手に入れたそんな素敵な家具を持って帰りたいと思うのは当然かも。

しかし、海外の家は、広くて天井が高い物件ばかり。

頭を下げて歩かないと鴨居に頭がぶつかるような日本の自宅に、本当に海外家具が似合うのか、よく考えて下さい。

そして、気候の違いによる悲劇もあります。

東南アジア某国に駐在していたBさんは、現地で手に入れた木製のテーブルとチェアを引っ越し予算を相当オーバーしながら持ち帰りました。

使うたびに駐在時代を思い出していましたが、冬のある朝、リビングからベキベキッ!と凄まじい音が。

持ち帰ったテーブルが真っ二つに割れていたのです。

湿度の高い現地に適した木材と加工だったため、日本の乾燥した冬に耐えられなかったのです。

現地の家具は、現地で使うのが一番。処分するのが良さそうです。

1−2.家電〜電圧やプラグの違い

海外の家電ショップに行くと、日本であまり見かけない欧州メーカーのアイテムが豊富に揃っていることに驚きます。

デザインも洗練されているので愛用する方も多いはず。

ティファール社のIH炊飯器、デロンギ社のコーヒーメーカーなどですね。

 

ただ、日本に持ち帰るのは、よーく考えましょう。

まず、コンセントの形状が違います。アダプターを使えばいいやと思うかも知れませんが、イギリスやシンガポール、マレーシア、中国・香港などで使われているBFタイプなどは、ルービックキューブくらいの大きさのアダプターが必要になります。

アダプターにホコリが溜まって発火した…なんて事故もあるんです。

そして、電圧の違いも忘れずに。日本の家庭電圧100ボルトは世界的にみると低く、海外では200ボルト程度が主流です。

近頃の家電は100〜240ボルト対応のものが多いのですが、低ボルトでは持てる力を発揮できない家電もあります。

お気に入りのヘアドライヤーを持ち帰ったところ「冷風しか出なかった」とか、「遠心力」で有名な英国ブランドの掃除機を持ち帰ったら「吸い込みが弱い」などの実例はよく聞きます。

発熱させたり、モーター駆動させたりする家電は、現地の電圧に最適化されていると思ったほうがいいでしょう。すっぱり諦めて下さい。

2.引っ越し費用、見積もり額を抑えるワザ

駐在員の方には引っ越し費用の会社負担があると思いますが、上限が設けられている場合がほとんど。

しかも「昔より負担額が引き下げられた」なんて話もよくありますから、少しでも安価に上げたいもの。荷物の選別の次は、見積もり対策を知っておきましょう。

2−1.船便と航空便の荷物をはっきり分けておく

海外引っ越しの荷物輸送は、船便と航空便の2つで行います。

航空便のほうが輸送日数は短い(2週間ほど)ですが、運送料は重量次第。

船便は輸送日数が長い(1〜2か月)ものの、運送料は用量(大きさ)次第です。

航空便で運ぶものが多ければ、引っ越しは高くなります。

ですから、「帰国後なるべく早めに使いたいもの」は航空便で、「持って帰りたいけど急ぎじゃないもの」は船便で送るのが基本。

そして業者さんが見積もりに来るまでに、航空便と船便をしっかり分けておくと、見積もり額は抑えめになるんです。

見積もり依頼者が「まだ決めてないんですけどぉ、たぶん船便かなあ、と思ってまーす」なんて対応だったら、航空便になると見越して、余裕を持って(≒ちょっと高めに)見積もるのは当然ですよね。

航空便の荷物も最小限にしたいもの。お子様の学習用品や冠婚葬祭の礼服などに絞って下さい。

2−2.相見積もりの交渉テク

引っ越しの見積りは複数社に依頼する「相見積もり」が当然ですね。

これが業者さんによって大きく異なります。

ただ、見積もりの違いが複雑なんです。単に「料金」の違いだけなら、安い業者さんに決めれば済む話なんですが、実際はこんな感じです。

A社:見積もり額20万円 内訳:船便15箱、航空便1箱

B社:見積もり額40万円 内訳:船便12箱、航空便5箱

内訳の「箱数」は、オーバーしたら運賃は上乗せされます。

航空便で多く送りたいならB社、船便でいいならA社でいいかも知れませんが、せっかくの相見積もり!この差をなくしてしまいましょう。

つまり、B社さんに「A社さんが『同条件で』この値段なんですよ」と真正面から相談してみて下さい。

いきなり半額にしてくれる場合もありますし、条件をを「船便を15箱にしますので、25万円でどうでしょう」などと変更してくれる場合もあります。

「どこに頼んでも一緒だろう」などと思わず、相見積もりは必ずして下さい。

3.【番外】「売ります買います」で断捨離しよう

荷造りのコツ、要は「すっぱり諦めよう」ということですね。

ただ、後ろ髪を引かれる思いで持ち帰らないことと決めたアイテムたちも、捨てる必要はありません。

海外各地には、日本人コミュニティー向けに「売ります買います掲示板」があります。

そこで譲ればいいのです。

断捨離するアイテムはなるべく早めに決めて、すぐ掲示板で売りに出しましょう。

持ち帰りたいくらい愛着あるアイテムですから、最初の値付けは強気でいいです。

余談ですが、意外な売れ筋アイテムは、日本語の書籍。人気漫画などは高値で売れますね。

書き込みありの学習まんがセットが、定価の半値で売れた例もありました。

4.まとめ

海外赴任の帰国引っ越しのコツを、お見積りと荷物の選別方法のコツをお伝えしました。

お見積りでは運送手段の区別と業者との交渉が、荷物選別では海外と日本の環境の違いを理解することがポイントです。

断捨離には各地の「売ります買います」掲示板を利用して、トラブルなき引っ越しを実現して下さい。

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