Last Updated on 2024年2月5日 by 海外勤務のすすめ
海外でどうしても病院にかからないといけない!という状況も中にはあるかと思います。できるだけ避けたいところではありますが、緊急事態であればどうしようもありません(´・ω・`)命が大切です。
どういった理由にせよ、海外で病院にかかると高額な医療費の請求が待っております。各種海外旅行保険に入っていた場合はもちろん適用がされると思いますが、日本の国民健康保険も適用されるってご存知ですか?
今回は、その申請方法や支給額についてまとめていきます。
目次
海外でも日本の健康保険は使えるの?
海外でも日本の健康保険は使えるのかどうか・・・、その答えは YESになります。
適用されます。ただしいくつか条件があって、申請をした時のみです。あまり知られていない制度のようなのですが、しっかりと理解をしておきましょう。情報を持っておいたほうがいいですからね!
ちなみに、海外で病院にかかった際に健康保険の給付を受ける制度のことを、 「海外療養費制度」といいます。たしかにあまり聞き慣れた言葉ではありません(´・ω・`)
■海外療養費制度
海外渡航者で、健康保険・国民健康保険等の資格を継続している場合、急な病気や怪我によりやむをえず現地の医療機関で診察を受けた場合、申請を行い要件に該当すれば一部医療費の払い戻しが受けられる制度のこと。
正直なところ、私もいままで知らなかったです。この制度。実際に海外でお医者さんにかかる前に知っておけてよかったです。ええ。
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海外療養費制度の給付範囲について
海外療養費制度が急雨されるのは、 日本国内で保険診療として認められている医療行為に限ります。ただし、治療を目的として海外に行った場合には適用はされませんのでご注意を。
また、第三者や不法行為に起因する病気やけが(交通事故、けんか)等の場合も、適用はされないようです。ただ、一般的な海外旅行傷害保険では保証がないような既往症にある慢性疾患や歯科治療も対象となります。
治療費の申請方法について
治療費の申請方法ですが、帰国してから申請をする運びとなります。
なので、 現地では自分で支払いを済ませないといけません。
ある程度の現金は手元に必要となるので、キャッシングが利用できるクレジットカードなどを持っておくとよさそうです(´・ω・`)
請求できる期限も、 治療費を支払った日の翌日から2年間ということなので、申請のし忘れには注意しておきましょう。
■治療費の申請方法
<現地で必要なこと>
1)治療費を全額支払う
2)必要な書類を準備してもらう
・診療内容明細書(Attending Physician's Statement)
・診療内容の証明書 ・領収明細書(Itemized receipt)
・支払済みの医療費の内訳が分かる領収書
※月がまたがる場合は月ごとに必要になります
※外国語で記載の場合翻訳文(ご自身の訳でもOK)が必要です
<帰国後>
3)健康保険の場合は社会保険事務所、
国民健康保険の場合は住民法のある担当窓口で、
治療費支給申請書を記入。
4)2)と3)の資料を、提出
※提出時には、保険証と印鑑も必要になります
資料の不備があって申請が通らないケースも多いようなので、現地でもらうべき資料はしっかりとチェックをしておきましょう。
支給額の計算方法について
実際にいくら支給されるの?というところですが、日本国内での治療費を基準に計算がされます。
なのでケースとして以下の場合が考えられます。
ケース1:海外の治療費>日本の治療費
※この場合、海外の治療費が10万円、国内の治療費が2万円として考えてみます。
支給額の対象として考えられるのは2万円なので、差額の8万円は自己負担確定です。支給対象の2万円のうち、一部負担金相当額(だいたいの場合は3割=6千円)を差し引いた 1万4千円が支給額となります。
なのでこの場合、自己負担額は、8万円+6千円= 8万6千円となります。
ケース2:海外の治療費<日本の治療費
※この場合、海外の治療費が1万円、国内の治療費が2万円として考えてみます。
支給額の対象は、海外治療費でかかった1万円となります。海外の治療費の方が低額だった場合は、こちらが採用されるわけですね。支給額は、実費額の一部負担金相当額(3割=3千円)を引いた 7千円となります。
なのでこの場合、自己負担額は、1万円ー7千円= 3千円となります。
海外でも日本の健康保険の活用方法まとめ
いかがでしたでしょうか?
健康保険にはいっていれば、海外で病院にかかった場合でも申請ができるんですね。
ただこのことを事前に知っていないと、海外で病院にかかった際に必要な書類をもらい忘れるなんてこともありえますよね(´・ω・`)
あまりあってはいけないことですが、もし病院にかかることがあれば、 「たしか必要な書類があったはず・・・」なんて思いだしてくださいね!まずは病気にならないことが一番なのでしっかりと予防していきましょう!