Last Updated on 2023年10月1日 by 海外勤務のすすめ
この記事では、実際の客室乗務員の方に、フライトする中で客室乗務員として頭を悩ませるお客様についてご紹介頂きました。
機内での快適なフライトのため、自分も気を付けたいポイントになります。ご参考までご紹介します。
1.手荷物の収納に関してのお願い
離着陸前にお客様の手荷物の収納を確認させていただきます。
保安上、緊急時の脱出の妨げにならないように荷物がしっかりと前の座席に収納できていない場合は、お声がけさせて頂ききちんと収納された状態の機内準備を行います。
ほとんどのお客様にご協力いただけるのですが、時々ご協力いただけない場合があり困る時があります。
その際も保安上のためであること、安全な高度に達した際にはまたお荷物を元の位置に置いていただけることもお伝えしてなんとかご納得いただきます。
一番前のお座席や非常口前のお座席のお客様は離着陸時、荷物を上の物入れに収納していただくことになっていますので、そちらもご協力いただきたいお願いです。
2.勝手に座席変更してしまうお客様
飛行機のドアが閉まって、空席がある場合に座席を勝手に変更されるお客様がいらっしゃいます。
飛行機はお客様と貨物の重量を運航部の方によりバランス計算してフライトしています。
大型機の場合は比較的影響を受けにくいのですが、80名ほどの小型機の場合はバランスが崩れる可能性があるのです。
また、頭上に酸素マスクが搭載されているのですが、2歳未満のお子様は大人のお客様の膝の上で抱いて座っていただくため一列には1人しか2歳未満のお子様が座れません。
ファミリーの多い便で一列にたくさん赤ちゃんが座ってしまうと保安上安全とは言えないのでそちらもお客様にご理解いただきたいことです。
3.お子様を通路で遊ばせてしまうお客様
夏休みや、沖縄・グアム・ハワイなどには多くのお子様が飛行機を利用されます。
慣れないフライトであったり、長時間座っていないといけない環境に退屈して機内通路で遊んでしまう場合があります。
機内通路はミールやドリンクカートが頻繁に通過します。
カートは中身が満タンに入っている状態でなんと約100キロあり非常に危険です。
また、お食事後には熱いコーヒーや紅茶、緑茶などをポットで配布するためぶつかってしまっては大変です。
お子様の安全のためにも保護者の方へのご協力を頂きたいです。
もちろん通路に出ていただくことは問題ありませんのですが、通路に出るさ際は大人の方が一緒にいてあげてください。
4.特別食を機内でご注文されるお客様
お食事を提供する便では、宗教食や糖尿病・グルテンフリー、お子様用のお食事など30種類以上の特別食を事前予約にて承っております。
こちらの特別食はお客様の注文数と同じ個数しか搭載しないため当日にリクエストされてもご希望に添えない場合があります。
それでもご納得していただけない場合は、オリジナルの機内食の肉類がはいったお料理を取り除き中身を少し変えたり、サンドイッチやおにぎりなどの夜食用のものをセットしてご提供することもあります。
特別食を希望される方には事前予約していただくことをお願いしたいです。
5.お酒を飲み過ぎてしまうお客様
機内は気圧の関係でお酒がまわりやすいです。
国際線では無料でカクテルやビール、ワイン、スピリッツなどたくさんのお酒をご用意しているのでつい飲み過ぎてしまうお客様がいらっしゃいます。
客室乗務員からもその際は別のお飲み物をご提案させていただきますが、お客様のお身体のためにもお酒はほどほどにしていただきたいです。
6.まとめ
客室乗務員は基本的にNOと言わないサービスを目指します。難しい場合でもセカンドベストを考えてご提案させていただきます。
ただし、お客様の大切な命をお預かりしているため保安に関することは客室乗務員の指示に従っていただきますようお願いいたします。