Last Updated on 2023年10月1日 by 海外勤務のすすめ
海外駐在後、日本に戻って半年以内に転職または退職する人が多いと言われています。
海外経験者が実際どれだけの人が赴任期間終了後すぐに退職しているのでしょうか。
ポイント
実は、4人に1人の割合で帰任後2年以内にやめているそうです。
海外赴任経験者の帰任後というのは、キャリア論では中立圏(ニュートラルポジションゾーン)という時期に当たります。
中立圏とは、簡単に言うと「何かが終わる時」「何かが始まる時」の間の「宙ぶらりんの時期」ということです。
この時期を過ぎるとまた、新しい環境への再適応ができるようになってきますが、この「宙ぶらりんの時期」というのは、空虚感に包まれ、アイデンティティを喪失し、場合によっては退職の可能性が高まってしまう、人事的には極めて危険な時期なのです。
海外経験者は、なぜ退職してしまうのでしょうか。
また、退職するなら円満に退職したいものです。
この記事では、海外経験者がなぜ辞めてしまうのか、また、海外経験者が円満に退職するためのコツをご紹介します。
目次
1.海外経験者が退職する理由とは?
退職を検討する主な理由は下記のどれかに分類されるケースが多いようです。
・海外に比べて挑戦性のない仕事が割り当てられた
・海外で培った獲得したスキルが生かせなかった
・海外に出ている間に昇進機会がなくなった
・海外のように自立した仕事が行うことができなくなった
・キャリアが不透明になった
・同僚、本社の人的ネットワークからの離脱
・本国文化への逆対応への失敗
・同僚からのやっかみ
どれも、本国で働き続ける人からすれば、「やむをえないこと」ではあるのですが、海外経験者にとっては、それがどうしても我慢ならないことになっているようです。
2.海外経験者が円満に退職するためのコツとは!
退職を決意したら、いきなり会社に退職願を出すものだと誤解している方はいないでしょうか。
退職の意思表示は、退職日の1か月半2か月前までを目安に、直属の上司に相談という形で切り出すのがポイントです。
先に同僚に話すのは論外ですし、意思表示にもマナーはあるのを心得ておきましょう。
それでは、円満に退職するためのコツを5つ挙げてみましたので見ていきましょう。
A. 自分の意思を再度確認する
退職の意思表示をするに当たって、まずは自らの意思が固まっているのかを確認しておきます。
意思が固まっていなければ、会社からの強い引き留めに合った場合、気持ちは揺らぎます。
結果的に会社に残ることになった場合、一度退職の話を切り出してしまった後は、気まずい状況になりますし、その後の昇進・昇格にも影響する可能性があります。
また、
・今の会社の何が、どう変われば満足なのか?
・今の会社では実現できないことなのか?退職する以外の方法で解決はできないのか?
・自分を求めてくれる会社は見つかっているか?
を、徹底的に自問することが重要です。
B. 退職の意思を伝えるタイミングを熟慮する
自分の意思が固まれば、次に行うのは「退職意思を伝えること」です。
退職の意思表示は法律によって「退職日の2週間前までにするもの」とされています。
ただし、会社の規定や担当していた業務内容によって退職にかかる期間が異なんので、可能な限り、早めに「直属の上司・に退職意思を伝えるのがいいでしょう。
C. 退職理由は明確に伝える
退職の意思を伝えると、退職理由を聞かれることも大いに考えられるので、円満退職のためには、「個人的な退職理由」を話すことが大切です。
退職理由の中には会社に対しての不満があることも考えられます。
しかし、辞める立場であるからといって無益に不満をぶつけてしまうと、円満退職は難しいです。
また、それどころか、「なるべく改善する」「希望の部署に異動させる」「給与を上げる」などの言葉で引き留められてしまう可能性もあるので、円満退職を望むのであれば、「果たしたキャリアステップがある」「どうしてもやりたい仕事ができた」など、会社への不満ではなく、個人的な事情を退職理由として述べるといいでしょう。
D. 業務の引き継ぎを計画的に行う
退職の意思を伝えたら、次に行うのは「仕事の引き継ぎ」です。
スムーズに行うためには、先輩などと相談しつつ、次の担当者に仕事を教えながら引き継いでいくといいでしょう。
退職予定日に間に合うよう、引き継ぎ業務は日程に余裕を持たせ進めていく必要があります。
仕事内容をわかりやすくまとめた資料などを作成するといいでしょう。
E. 退職願は正式に決まってから提出する
退職願は、退職が正式に決まってから会社のルールに沿って提出するものです。
基本的には直属の上司に出しますが、会社によってはルールが異なるので、確認しておくといいでしょう。
まとめ
いかがでしたか。
ここまで、海外経験者がなぜ辞めるのか、海外経験者が円満に退職するコツを5点をご紹介しました。
しっかりと準備を行い、お世話になった職場で気持ちよく円満退職すること、また、少しの配慮を心がけることで円満に退職していただきたいと思います。