Last Updated on 2023年10月1日 by 海外勤務のすすめ
フランスから近隣諸国へ移動する際に利用するのが、欧州高速鉄道です。
今回はパリ在住のgruuwqhさんに、パリから欧州諸国へ鉄道で移動する手段とチケットの予約方法など、お得な情報を記事にして頂きました。
なお、パリ市内の列車の乗り方、フランス国内の高速列車の乗り方については下記記事をご参照ください。
http://kaigai-susume-com.check-xserver.jp/euro-train/
目次
1.チケットの予約・購入の仕方
フランスの鉄道、ヨーロッパの国際鉄道のチケットを予約・購入するには、以下の方法があります。
1.日本語でオンライン予約・購入する場合
フランス国内列車、欧州の国際列車のチケットを日本語で予約するには、「レールヨーロッパ」のサイトがとても便利です。
1932年に設立されたフランス国鉄/SNCFとスイス連邦鉄道/SBBの合弁会社で、イタリア、ドイツ、イギリス、スペイン、ベルギー、オランダ、など欧州各国のほぼ全ての主要鉄道と提携し、オンラインでチケットを予約購入することができます。
予約は日本語で簡単にできますが、予約手数料がかかるため、各鉄道の公式サイトからの予約よりやや割高になります。
チケットの配布は電子チケット、駅での受取、宅急便による郵送などが選べます。
また欧州での提携鉄道が乗り放題となるユーレイルパスも購入できます。
【レールヨーロッパ公式サイト】https://www.raileurope-japan.com/
2.フランス国鉄/SNCFサイトからオンライン予約・購入する場合
各鉄道会社の公式サイトからの予約は英語での手続きになりますが、手数料がかからない分、レールヨーロッパの日本語サイトよりお得になります。
購入手順は以下の通りです。
(1)SNCFの公式サイトからアクセスし、まず自分のアカウントを作ります。スマホでアプリをダウンロードすることも可能ですが、PCから操作もできます。
【SNCF公式サイト】https://en.oui.sncf/en/
(2)ログインしてパスワードを入力すると予約画面が現れ、以下の情報を入力します。
出発駅、到着駅を入力
往路の日付と出発時間をそれぞれ入力
予約人数を入力
1等席か2等席か、直行便かにチェックを入れる
(3)検索結果は所要時間や電車の種類や予約条件が表示され、希望のチケットを選びます。
【電車の種類】
種類 | カテゴリー | 特徴 |
TGV | 高速鉄道 | 座席指定・早割可 |
iDTGV | イベント付高速鉄道 | ネット予約専用で料金が安め |
TER | 普通電車 | 座席指定・早割不可 |
【予約条件】
英語表示 | 内容 |
Non exchangeable | 変更・返金不可 |
Exchangeable conditions apply | 30日前まで5、それ以降は15で変更・返金が可能 |
Flexible | 出発2時間後までは出発駅、または1時間後までTVG Proのアプリで無料返金が可能 |
(4)座席を選びます。
列車の種類 | 選択肢 |
TGV | 通路側・窓側・隣接席の他、1階席・2階席などを選択 |
iDTGV | iDZen(静かな席)、iDZap(賑やかな席)から選択 |
(5)チケットの受取り方の確認です。
チケットの種類 | 受け取り方 |
Eチケット | アプリでチケットを見せるか、電子メールで送付されたチケットを印刷し持参 |
TER | 駅の自動印刷機でデータを入力して印刷 |
SNCF | 駅の窓口で受け取り |
(6)その後決済をしてメールに詳細が送られてきます。オンライン予約は、パソコンもスマホのアプリも同じ手続きになります。
2.その他ヨーロッパの主要鉄道のチケット予約・購入
(1)ユーロスター: ロンドン行
パリとロンドンをつなぐユーロスターのチケットは早割予約すると格安で購入できます。
(2)タリス: ベルギー、オランダ、ドイツ行
パリから欧州北部の隣接国に行くのに便利なタリスも、早割予約が7割引きになるなどお得です。
タリスの座席はスタンダード/2等席、コンフォート/1等席、プレミアム/特等席に分かれ、どのクラスも飲食できるラウンジが利用できます。
【タリス公式サイト】https://www.thalys.com/be/en
3.格安チケット予約・購入サイト
その他、フランス人がよく利用する、フランス国内外の鉄道のチケットを格安で予約・購入できる人気のサイトを幾つかご紹介します。(英語での手続きが可能)
参考
【Ouigo】https://ventes.ouigo.com/
【liligo】https://www.liligo.fr/trains
4.列車の乗り方・注意すべき点
1.切符打刻は自己責任
フランスの駅から列車に乗る場合、日本のように車掌はおらず、開閉式の改札も少なく、ホーム入り口の自動改札機に自分でチケットを通して切符に打刻ます。
万一それを意図的あるいは、忘れてしなかった場合は、車内で検札に来た車掌から罰金を請求されるので注意しましょう。近年は罰金額も高騰しているので、思わぬ出費にならないようご注意下さい。
2.ストやキャンセルの確認
フランスの国鉄はかなりの頻度でストを起こし、またかなりの頻度で偶発的な技術トラブルが発生し、予定していた列車がキャンセルになることがよくあります。スト情報などは事前に確認することはフランスでは常識になっています。
3.遅延を想定して切符を予約
フランスの国鉄はかなりの頻度で遅延が発生します。
出発が遅れて大事な会議に出席できず訴訟問題で客が勝訴した例もあるほどです。遅延を想定して切符を購入するのが賢明です。
4.昇降口のドアは手動式
フランス国鉄の列車はほとんどの昇降口のドアが手動で自動開閉式ではありません。
目的の駅に到着したら、レバー式の取っ手を回して自分でドアを開けて下さい。開くのを待っていたら出発してしまった、ということにならないよう気を付けて下さい。
まとめ
首都パリからフランスと欧州全土に放射線状に伸びる鉄道網は、フランス各地、欧州各都市をつなぎ、高速で快適な列車の旅を約束してくれます。
ネット予約のノウハウを駆使して、格安でお得なチケットを手に入れ、リーズナブルな移動の旅を楽しんでみてはいかがですか?