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海外出張時にロストバゲージに遭わないための対策あれこれ

Last Updated on 2023年10月1日 by 海外勤務のすすめ

皆さんはロストバゲージの経験はありますか?

ロストバゲージとは出発空港で預けた荷物が到着空港で出てこないことを指し、荷物紛失(Lost Baggage) と、荷物遅延(Delayed Baggage) の2つに分類されます。

とある調査によると預け荷物のミスハンドリングは1,000人の乗客あたり2-3人に発生するようです。

万が一、海外出張時に荷物が出てこない、ということになると大変困りますよね。今回、ロストバゲージの防止対策をまとめてみましたので、参考にしていただければと思います。

1.ロストバゲージの原因

ロストバゲージは以下の要因がいくつかが重なった場合に発生しています。

・物理的、時間的な制約がある場合

乗継便などで乗り継ぎ時間がタイトになってしまう場合や、乗継のターミナルが極端に離れているため航空会社側の荷物を運ぶ時間が短くなってしまう場合など

・機材のトラブルが発生した場合

航空機自体の機材トラブルによる遅延や、搬入システムの不具合などがあった場合

・ミスハンドリングによる場合

積み忘れや、運ぶ場所を間違える、操作ミスなどの人為的な間違い

もちろん航空会社はミスが無いよう万全な体制をとっていますが、それでも上記のような要因が重なってトラブルが発生してしまう場合があります。

ロストバゲージは、そのようなミスを誘発することを自分で防ぐ対策を行うことで発生率を抑えることができます。

2.ロストバゲージに遭わないための対策

それでは具体的にどのような対策があるのか、ひとつずつ見ていきましょう。

ロストバゲージを防ぐための対策 まとめ

・できれば直行便を選ぶ

・乗り継ぎがある場合は、できるだけ同じエアライン、アライアンスを選ぶ

・十分な時間的余裕をもってチェックインする

・預入荷物に特徴を持たせる(ステッカーを張る、目立つスカーフを巻くなど。)

・預入荷物に、不要なバーコードをはがす

・渡航後すぐに必要なものは極力機内に持ち込む

できれば直行便を選ぶ

直行便の場合、航空会社が定めるチェックイン締め切り時間までに荷物を預ければロストバゲージの発生率はかなり低くなると思われます。

一方で、乗継便がある場合はと話は変わり、乗り継ぎの時間が短いほど、コントロールミスが発生する可能性が高まります。異なるエアラインまたはアライアンス間で乗り継ぐときは、連携が上手く取れなかったり、お互いの利用ターミナルが離れていることもありますので、乗り継ぎがある場合は同じエアラインやアライアンスにて乗継便を予約するのが良いでしょう。

十分な時間的余裕をもってチェックインする

前述のとおり、余裕をもってチェックインをすることが重要です。

これは、時間のない中で荷物を仕分けすることにならないよう、ミスハンドリングを防ぐために重要です。各航空会社が推奨するチェックイン時間をウェブサイトで公表していますが、概ね各社とも下記の時間までのチェックインが推奨されています。

・国際便の場合は概ね60分前まで

・国内線の場合は概ね45分前まで

・国内線の場合でさらに機内持ち込み荷物のみの場合は30分前まで

これはあくまで目安で、テロ警戒時期や、旅客者が多い時期など、こちらが知らない空港側の事情もあるでしょうから、更に30分から60分程度、余裕をもってチェックインするようにしましょう。

預入荷物に特徴を持たせる

これもヒューマンエラーを防ぐために重要な対策です。ステッカーを張る、スカーフを巻くなどして、目立つ荷物にすることで係官の注意を惹き、ミスを防ぐ狙いがあります。「その他多数」の特徴のない荷物にならないことが重要です。

不要なバーコードをはがす

前回の渡航時のバーコードなどが、荷物にそのまま添付されていると、場合によっては機械が正しいバーコードを読み取りできない、という事案も発生します。

この小さいバーコードが荷物の行き先を示す唯一の手掛りとなりますので、古いシールは全て剥がし、常に今回のバーコードのみが付いている状態にするのも重要な対策です。

渡航後すぐに必要なものは極力機内に持ち込む

万が一自分が被害に遭った際を想定して、到着後すぐ必要なものは手荷物として機内に持ち込むことも重要です。大事なものは自分で持っておくという、この対策が何より重要だと思います。

会社の重要な書類や記念の品など、到着後又は翌日に必要となる物は機内持ち込み荷物に入れるようしましょう。

3.それでも発生してしまったら・・

上記のような対策を施しても、ロストバゲージは完全に防げないのが悩ましいところです。そこで、実際に起きてしまった時の対処方法を見ていきましょう。

荷物の写真を撮っておく

まずは、チェックイン前に預け荷物を色々な角度からスマホなどで数枚写真を撮っておくことが重要です。これは、預け荷物がダメージを受けていた時の証拠写真となるだけでなく、ロストバゲージが起きた際に特に海外にて荷物の特徴を的確に伝えるのにかなり役立ちます。

すぐにエアラインのカスタマーサービスに伝える

ロストバゲージが起きた時はすぐにターンテーブル付近の各エアラインのカスタマーサービスカウンターに向かい、ロストバゲージ状態であることを伝えてください。その際に「手荷物事故報告書」もしくはそれに代わる書類を作成してもらうよう依頼しましょう。

また下記を提示することで、手続きをスムーズに進めることができかつ荷物が手元に戻ってくる可能性を上げることができます。

カスタマーサービスに伝えるべき項目

・出発空港でのチェックイン時に貰う荷物の預かり証とフライトチケット

・荷物の特徴に関する説明(写真で提示する)

・現地での電話連絡先(エアラインが荷物の状況の連絡をするため)

・現地での滞在先情報、滞在日数(ホテル名や住所、電話番号)

・自分の連絡先、メールアドレス

また、エアラインのカスタマーサービスカウンターからは下記を必ず貰うようにしてください。

・クレーム番号やリファレンス番号

・電話番号

・メールアドレス

エアラインより上記をもらいましたら、一旦の手続きは完了となります。あとは、エアラインからの連絡を待つのみになります。

通常は24時間以内を目途に戻ってくるようで、完全に無くなってしまうというケースはかなり稀のようです。最終的に滞在する現地ホテルに荷物が届くケースが多いようですが、そのあたりはエアラインと連絡を取り合って随時確認するようにしてください。

4.補償について

遅延して損害を被った場合や、荷物紛失してしまった場合は、エアラインと補償に関して交渉する必要があります。補償には、「荷物事故報告書」が必要ですので、ロストバゲージが判明したら、必ずエアラインのサービスカウンターで手続きをするようにしましょう。

荷物紛失の場合

航空会社からお金での補償を受ける形となりますがだいたい上限や計算方法が決まっており、航空会社のポイント(マイル)などで補償するエアラインもあります。

実際には、完全に紛失してしまった場合、10万円前後と思われますが、現金やカードなどが入っていたとしても対象外となります。おそらく、スーツケース代と中に入っている物品代の実際の合計額を下回る可能性が十分にあると思われます。

ただ、これらに加え、最低限必要であった下着や衣服、日用品などを補償してくれる場合もあります。従い、それらのレシートは必ず控え、補償金を請求する際はレシートと何故購入する必要があったかのメモ書きを付した書類を合わせて請求するのがベストです。レシートが無い場合は補償されないと考えたほうが良いでしょう。

荷物遅延の場合

これもエアラインによって上限が決まっていますが、渡航先にて生活・仕事をする上で最低限必要であった下着や衣服、日用品などは補償してくれるケースがありますので、荷物紛失時と同様にレシートを控え、理由書きも付して請求するのがコツです。なお、荷物の到着が6時間以上遅れた場合は、下記の保険の補償対象になる可能性があります。

保険について

皆さんがお付けになっている海外旅行保険や、カード付帯保険には、ロストバゲージの補償が付いている場合があります。この場合、航空会社が補償しきれなかった部分に対して、保険会社に補償を依頼できる場合があります。

具体的には、「航空機寄託手荷物遅延費用」や「偶然事故対応費用」などの補償項目が付保されているか、ご自身が加入している保険の補償内容を確認するようにしましょう。

いかがでしたか?

ロストバゲージは確率は低いものの、出張中には遭遇したくありませんね。

万が一の際のご参考になれば幸いです。

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