Last Updated on 2023年10月1日 by 海外勤務のすすめ
突然ロシアサハリンに出張を言い渡されると不安になりますよね。
北海道から近く、日本商社も拠点を構えるロシアサハリン。日本統治時代は樺太として知られていましたが、今は知らないことだらけです。
そこで、今回はサハリンへの出張経験の豊富なriiiewさんに、サハリン出張時の留意点を記事にして頂きました。出張される方のご参考になれば幸いです。
北海道稚内市からすぐそばの町、サハリン州コルサコフ市
1.ビザ
電子申請が可能となり、以前より取得が容易になったとされていますが、サハリン渡航時にはビザが必要です。
他の周辺国のように、思い立ってすぐ出発できる国ではないことを頭に入れておきましょう。
2.治安
知らない国に行くとなるとまず気になるのが治安です。ましてや先進国でなければ、余計に心配になりますよね。
在ユジノサハリンスク日本国総領事館によると、2018年1月〜8月の犯罪件数は前年同比に比べると減少に転じており、直近では邦人被害もありません。
しかし、日本に比べて危険なのは間違い無いですし、凶悪犯罪は伸びています。日中で歩く分には基本的に問題はないですが、不慣れな場所に一人で行ったり、夜間に外出することは控えるようにしましょう。
3.食事
外国への出張で、現地の料理を味わうのは醍醐味の一つですよね。
人の好みによりますが、ロシア料理は「ボルシチ」「ビーフストロガノフ」など日本人の口に合うものが多いです。
サハリンでは、ロシア料理に限らず、韓国料理やグルジア料理も美味しい店があるので、是非味わってみてください。
日本統治時代の建物、サハリン郷土博物館
4.ホテル、交通
サハリンは高級ホテルとされるところでも、日本のホテルの質には劣ります。以前よりは減りましたが、ごくたまに水が止まったり、コーヒーのような濁った水が出たり、シャワーで温かいお湯が出ないなんてこともあります。その内復旧しますので、慌てないようにしましょう。
サハリンには地下鉄がありません。空港から市街地にはタクシーだと20分前後で到着します。
この場合の料金は500円前後と日本より安いですが、大半の運転手は英語を話せません。ましてや、飛行機の到着が夜の便になることもありますので、できる限り現地の取引パートナーや旅行会社にお迎えをお願いした方が安全でしょう。
また、市内は沢山のバスが走っており、料金も50円未満と安いですが、一回目の出張には少しハードルが高いでしょう。
5.持ち物
ロシアと日本ではコンセントの形が異なります。ロシアはヨーロッパ諸国のものと同じですので、事前に変換プラグを準備しておきましょう。
また、サハリンでもSIMカードは販売されていますが、手軽に購入はできず、ロシア語オンリーの携帯販売会社で購入することになります。渡航前に日本の携帯会社の海外料金プランを確認しておく方が確実です。
先ほどロシア料理は日本人の口に合うと話しましたが、出張も終盤に差し掛かると日本の味が恋しくなる方もいます。そんな時、ホテルで日本のカップ麺を食べたくなることもあるはずです。
サハリンのスーパーでは、日本のカップ麺も置いてありますが、料金は日本の3倍程することもあります。もし、カップ麺が我慢できないし、高いのは買いたくないという方は一つくらい持ち込むと良いですね。
以上がサハリン出張時の留意点です。
ロシア人に対して、皆さんどういうイメージをお持ちでしょうか。「怖い」というイメージをお持ちの方も多いと思います。
確かに、初めは無愛想で怒っているように見えることも多々あります。しかし、一度仲良くなると日本人以上に親身に助けてくれることも多いです。
ただし、英語を話せる現地人は少ないので、挨拶だけでもロシア語でしてあげると良い印象を持たれると思いますよ。
出張で行く場合はこの留意点を参考に、最初の印象でめげずに是非現地パートナーと良い関係を築き上げてください。